千葉県君津市では、小糸川流域で古くから受け継がれている在来大豆「小糸在来®」の栽培が盛んである。大豆は開花期に水分を多く必要とするが、近年の夏期の気候変動に伴い、開花期に当たる8月中下旬は高温・少雨となり、収量が安定していない。また、設備や労働力の観点から全ての生産者がかん水を行うことは難しく、上記の課題が顕在化している。
そこで、君津農業事務所では今年度、全国農業システム化研究会事業を活用して、土壌を上下に動かすことなく耕盤破砕ができるパラソイラーを使用し、排水性や作物の根張りなどの改善を図り、大豆の収量改善につなげる実証に取り組むこととした。
実証の概要は以下の通り。
①パラソイラーによる耕盤破砕を実施し、作業性を検証する。
②パラソイラー施工有無及び施工前後の土壌物理性と、土壌水分の経時的変化を調査し、施工効果を検証する。
③パラソイラー施工による大豆の生育及び収量の改善効果を調査検証する。
実証区の概要は以下の通り。

6月2日、君津市の試験圃場にて「パラソイラー実演会」が開催された。曇り空ではあったが、県普及関係職員、農機具メーカー、生産者等約20名が集まった。
はじめに、千葉県君津農業事務所から実証調査の説明、松山株式会社とクボタアグリサービス株式会社から機械の説明があった後、実演が始まった。
今回使用したパラソイラーは、サブソイラと比べて圃場全体の耕盤を効率的に破砕でき、排水性や作物の根張りなどを改善することで、生育や収量の向上につながることが期待される。また土壌硬度を測定した際、施工前では地下約15cm程で硬いものに当たる感触だったのに対し、施工後ではそのような感触が一切なく、施工の効果を実感した。










実証農家も、施行後の土壌の変化に驚くとともに、作物の根張り改善による増収へ期待を寄せた。
今後、7月中旬頃に播種作業を行い、大豆の生育・収量について検証していく他、近隣圃場でも同様の施工を行い、その効果について聞き取り調査を行う予定だ。