秋田県北秋田地域におけるえだまめ栽培は、播種から収穫までは機械化が進んでいる一方で、出荷調製作業においては、個人農家が手作業等で粗選別を実施し、JAの共同選果施設で光選別と包装が行われており、選別工程における作業人員の確保と労働負担は経営上の大きな課題となっている。
そこで、北秋田地域振興局農林部農業振興普及課は令和8年度に全国農業システム化研究会事業を活用して、新型えだまめ選別機の導入による、軽労化や出荷品質の維持および経費・収益への影響を検証し、県内への普及提案を目指す実証に取り組むこととした。
実証の概要は以下の通り。
①作業精度の検証(農家慣行と同水準の選別が可能か検証する)
②軽労評価(農家へのヒアリングを通じ、各作業の疲労度を算出し、負担軽減効果を質的作業時間として数値化する)
③経営評価(作業時間の短縮効果と軽労化効果を金銭換算し、導入コスト等を踏まえた品質調製純利益および導入適正規模を算出する)
実証区の概要は以下の通り。

8月5日、大館市の出荷調製施設で「新型えだまめ選別機実演会」が行われた。気温30度を超える猛暑の中、県普及関係職員、JA、資機材メーカー、農家など約30名が集まった。
はじめに、秋田県北秋田地域振興局農林部農業振興課から実証調査内容の説明、(株)クボタから実証機械の説明があり、その後実演が行われた。


今回の実証で使用された選別機は、中小規模の経営体に適応したもので、従来品よりも安価に導入できることが紹介された。




実証農家からは、JAや道の駅等、納品先で求められる品質に応じて精度を調整できるメリットは大きいとの評価があった。また、最終選別を行ったJAの担当者は、「従来品に比べ、良品が不良品と誤判定される量を抑えることができている」と、精度の高さに驚いていた。
今回の実証を通じ、秋田県北秋田地域振興局では、JAの部会などの生産者に対して情報提供や導入提案を行うことで、産地全体の規模拡大や持続可能な経営体制の構築に寄与できるとしている。少子高齢化などによる人手不足が深刻化する中、この実証技術が産地発展につながることを期待したい。
