秋田県は国内有数のえだまめ産地である。出荷量日本一となるために、県ではえだまめを重点品目の一つに掲げ、積極的に施設や機械導入などの支援を行ってきたが、最も労力のかかる収穫・調製作業が栽培面積の拡大を妨げる大きな要因となっていた。そこで、令和4年度に全国農業システム化研究会事業を活用し、えだまめコンバインを用いた収穫作業の省力化の実証調査に取り組んだ。
▼えだまめコンバイン(EDC-1100)で出荷量日本一を目指す秋田県 機械に合わせた栽培方法を検証
(株式会社クボタ HPより)
このことにより、収穫作業までは効率化を図ることができ、規模拡大が進んだ。
一方、調製作業についても大規模共同選果施設では粗選別機や色彩選別機があり、効率的な作業が行われている。
しかし、中小規模の個別選別は粗選別と手作業が主で、作業能率が低い状況にある。
そこで、コンバイン同様、秋田県農業試験場と株式会社クボタ、株式会社斎藤農機製作所が共同で実証試験を行い、えだまめ選別機を開発。令和7年度からは、実際の生産現場において実証試験を行い、選別作業の高能率化と高精度化について検証することとした。
8月29日、秋田県横手市の株式会社みずほライスの選果施設において、えだまめ新型選別機の実演会が行われた。
株式会社みずほライスは2020年からえだまめ栽培を始め、今年で6年目、8haの栽培を行っている。農福連携にも力を入れており、障害者などのスポットワーカーも積極的に受け入れている。そのため、「負担が多く、難しい選別作業は機械に任せて、できるだけ単純な仕事を人が引き受けてもらえたら」という思いから、機械導入を念頭に、今回の実証調査に協力している。
当日は、県関係者、JA職員、資機材メーカー、生産者など50名弱が見学に訪れ、選別作業を見守った。
色彩選別後の最後の仕分けは手作業で、これまで6名程度必要とされていた作業が、3~4人で済むようになる。
選別作業は最大300kg/h(6人)で行うことができるが、精度や最後の仕分け作業の人員が減った分、約200kg/h(4人)で行うことが推奨されている。

色彩選別の感度は1~9の段階があり、「1」は精度が緩く黒点莢も流れてしまうが、その分多く回収する。「9」は精度が高い分、はじかれる量が多くなる。段階の使い分けによって自宅用か贈答用など使用する生産者の判断で精度を決めることができる。

色彩選別機は、使用前に上カメラ10回、下カメラ10回の計20回の撮影でオートチューニングを行う。使用前に毎回オートチューニングすることを推奨しているが、難しい場合は、品種が変わるごとのチューニングでも問題はないようだ。
本機は、令和7年度2月から販売が開始されているが、今後も実証試験を続けていくこととしている。
今後、人口減少や離農による人手不足は必ず起こる。来る時に備えた省力化の一助につながればと願う。(みんなの農業広場事務局)






