山形県では令和6年度より、全国農業システム化研究会事業を活用して、ペースト肥料の二段側条施肥と地域慣行の施肥体系を比較し、生育や収量および品質の優位性評価を行っている。昨年度は戸沢村で実証を行い、移植後の生育も慣行区より旺盛で十分な結果が得られると思われていた。しかし、7月下旬の記録的な大雨により、圃場が冠水。早急な復旧が行われたが、土砂や瓦礫の流入により葉身が損傷。出穂した穂の籾も退化が見られ、結果、実証は中断。思うような成果は得られなかった。
▼ペースト二段施肥田植え作業実演会を開催(山形県戸沢村) ※令和6年度実証
そこで今年度は、実証場所を大蔵村に変え、再度、同様の実証試験を行うこととした。また、今年度は実証面積が大きいことから、ペーストチャージャーによる補充も行い、軽労化の評価も合わせて行うこととなった。
実証区および慣行区の概要、施肥体系は以下の通り。
●区の概要

●施肥体系


5月19日には、ペースト肥料を用いた二段施肥田植機の実演会が開催され、、実証区となる農事組合法人このこのファームの圃場には、実演を見ようと県普及関係職員、JA、資機材メーカー、生産者等、約50名が集まった。

開会にあたり、まず、最上総合支庁 農業技術普及課の安孫子課長から、昨年度実証における再挑戦の決意表明と本実証技術への期待についての挨拶があった。


農業技術普及課の齋藤主任専門普及指導員


説明後は、農事組合法人このこのファームの国分代表による田植作業が開始された。肥料は、重い肥料袋を持ち上げる必要がなく、大型タンクからペーストチャージャーで簡易に補充できるため、苗の供給作業に集中することができる。大区画面積の圃場では大幅な軽労化が期待される。


タンクにペースト肥料を補充


1ha圃場の田植え作業も2時間で無事終了した。今後は、ドローンと衛星を用いたセンシングによる生育状況の比較検証も行う予定である。今年こそは何ごともなく、収穫作業まで終えられることを期待したい。(みんなの農業広場事務局)