技術【豆類】


添付ファイル:  【技術】豆類(PDF:1.85MB)(品目の一覧と個々のデータがご覧いただけます)  
 
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品質・収量の安定化に資する技術
技術名 技術の特徴 開発機関名 ページ
大豆小畝立て深層施肥播種技術  大豆の小畝立て深層施肥播種技術は、畝を作りながら播種直下15〜20cmの深さに窒素肥料を施用する技術。地力が消耗した圃場において小畝立て深層施肥播種を行うと、窒素吸収量が高まり収量が1〜2割増加する。
 なお、当該技術を使ったトラクターアタッチメントが平成25年から市販された。
山形県農業総合研究センター 1
能登大納言小豆の晩播における無培土狭畦密植栽培 ・晩播(7月下旬〜8月上旬)では生育期間が短くなるため慣行と同じ栽培法では減収となる。しかし、栽植密度を慣行の2倍の25000本/10aとなる狭畦密植にすることで、標播(7月中旬)の慣行培土栽培と同等以上の収量が得られる。
・狭畦密植栽培では小豆の茎葉により地表面が遮光されるため、雑草発生が抑えられることから、除草剤の散布回数を減らすことができる。
・狭畦密植栽培では無培土のため倒伏が懸念されるが、7月30日〜8月3日に播種することで倒伏程度は軽くなり、収量性も良い。
石川県農林総合研究センター農業試験場 3
既存の暗渠を活用した大豆の簡易地下灌漑システム  給水バルブと既存の暗渠の立ち上がり管をホース,パイプ等で連結して給水するシステムです。暗渠の栓は閉じるか,排水口に蛇腹状のホースを取り付けて地下水位をコントロールします。また,地下30cmに2〜4m間隔に補助暗渠を施工しておきます。
 30aあたり20,000円程度の資材費で自作可能です。
 このシステムを用いて子実肥大期を中心に灌水することで,約10%の収量向上が期待できます。
 また、地下水位制御装置(特許出願中)を併用することで、大規模圃場で活用できる精度の高いシステムにバージョンアップすることも可能です。
福井県農業試験場 5
簡易土壌水分計を活用した黒大豆の多収栽培技術 近畿中国四国農業研究センターで開発された簡易土壌水分計を用いて、黒大豆の開花期から莢伸長期の土壌水分変化を小さくし、着莢を安定し生産安定を図るため、簡易土壌水分計の利用方法を明らかにした。
(具体的な利用法)
簡易土壌水分計は、pF値2.8より乾燥すると水位が低下し始め、水位が30〜60cm低下した時がかん水適期と判断する。
京都府農林水産技術センター農林センター 6
水田転換畑での堆肥連用による大豆増収技術 水田転換畑での大豆栽培で,化学肥料をしのぐ収量を得るための家畜糞堆肥の連用方法を明らかにした。 広島県立総合技術研究所農業技術センター 7
落花生播種とマルチ敷設およびマルチ穴あけの同時作業が可能な落花生用播種機 シーダーテープ加工した落花生播種とマルチ敷設及びマルチ穴あけの同時作業が可能な落花生用播種機(以下、シーダーマルチャ)について、茨城県内の現地圃場で実証した結果、シーダーマルチャによる落花生播種は、人力による慣行の播種作業と比較して、マルチ敷設から播種にかかる作業時間が約60%削減された。また、シーダーマルチャ播種は、機械調整により一定の播種深度(3〜4cm)が確保され,人力による慣行播種と同程度の収量性が得られた。 茨城県農業総合センター農業研究所 9


雑草対策技術
技術名 技術の特徴 開発機関名 ページ
非選択性除草剤の塗布処理による大豆生育後期の雑草防除 大豆栽培における除草剤による雑草防除は,播種時期から生育期まで様々な方法が開発されています。しかしながら効果が十分発揮されず,手取り除草が行われている実情があります。そこで,生育後期の手取り除草の代替技術として宮城県古川農業試験場,農薬メーカーシンジェンタジャパン(株),農業機械メーカー(株)サンエーの三者で開発いたしました。
生育後期に雑草へ非選択性除草剤(グリホサートカリウム塩液剤(44.7%))を塗布処理することで収穫期まで十分な枯殺効果が得られ,手取りに比べて労働負荷が軽減される結果得られました。また,収穫時に雑草を低水分にすることで刈り取り時の汚粒防止につながります。開発した三者により共同で特許を取得しております。
宮城県古川農業試験場 11
大豆作におけるマルバルコウに対する大豆バサグラン液剤およびバスタ液剤による体系処理は除草効果が高い 〇マルバルコウの累積出芽割合が8割に達するまでに要する期間は、大豆播種が標播(5月下旬〜6月上旬)では播種後約1ヶ月間、晩播(7月上旬)では約2週間となり、晩播になるほど短期間に出芽する。
〇大豆播種後1ヶ月間のマルバルコウの葉齢の進展速度は、大豆に比べ早い。
〇マルバルコウに対して、大豆2〜3葉期(大豆播種2週間後以降)に大豆バサグラン液剤を全面茎葉処理し、マルバルコウ蔓伸長始期(大豆播種1ヶ月後以降)にバスタ液剤の畦間・株間処理を組み合わせた体系防除をすることで、高い除草効果が得られる。
長野県農業試験場 15