技術【麦類】


添付ファイル:  【技術】麦類(PDF:667KB)(品目の一覧と個々のデータがご覧いただけます)  
 
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技術名 技術の特徴 開発機関名 ページ
レーザー式生育センサを活用した秋まき小麦に対する可変追肥技術 ・レーザー式の生育センサを使って秋まき小麦の生育を判断し、自動的に追肥を行うシステムを国内で初めて開発し、実証試験においてその効果を明らかにした。
・トラクタキャビン上部に取り付ける2つの生育センサ、センサの値に基づき追肥量を計算するセンサ端末、車速を計測したり生育マップの作成に使用するGPSで構成される。
・装置は市販の電子制御式の施肥機端末に接続でき、走行するだけで生育診断と同時に生育に応じた追肥が可能となる。
・生育センサはレーザーを利用した非接触型で、出力値から生育時期や地域を問わず小麦の窒素吸収量を推定できる。また、光源を備えた能動型であるため、太陽光を利用した受動型よりも日射や時間の変化に対して安定している。小型なためトラクタへの付け替えも容易である。
(地独)北海道立総合研究機構農業研究本部 1
「ファイバースノウ」を用いたビール醸造技術 ファイバースノウでビールを醸造する場合は、麦芽の根の長さを粒長の2倍程度(通常は1.5倍)、葉芽は3/4〜4/4にすることにより、麦汁のろ過もスムースに進み、クリアな麦汁をつくることができる。また、麦芽を糖化して麦汁をつくるときに50℃以下で30分程度保持してから糖化することで、クリアな麦汁を得ることができる。このビールは通常よりも約10倍のβグルカンを含む。 福井県農業試験場 2
麦不耕起播種における除草剤抵抗性スズメノテッポウの総合防除 ・スズメノテッポウでトリフルラリンとフェンスルフロンメチルに抵抗性を持ったバイオタイプが出現し、それがまん延した圃場では除草剤だけによる対策は困難である。
・麦播種前に土壌表層近くから発生したスズメノテッポウを非選択制除草剤で防除し、不耕起播種で下層にある種子を表層に移動させないことで、播種後の発生本数を低減させる。
・播種時期を12月上中旬まで遅らせると、播種後の発生量が軽減する。
・播種時のスズメノテッポウを防除する非選択制除草剤と、播種後の発生に対する土壌処理剤を混用散布することで、1回の散布で2回散布と同等の効果が得られる。
佐賀県農業試験研究センター 3
麦作におけるヤグルマギクの防除法 ・ヤグルマギクの最大ロゼット径5cmまでにアクチノール乳剤を200ml/10a、残草がある場合にはバサグラン液剤を200ml/10a、茎葉処理する。
・ヤグルマギクは、年内に9〜10割が発芽して生存個体数の盛期に達するため、防除適期は年内である。
・麦収穫後に湛水管理を2ケ月間継続することにより、ヤグルマギクの埋土種子量を大幅に減少できる。
・麦の播種期を晩期に移動すると、ヤグルマギクの発生を大幅に減少できる。
長野県農業試験場 4
小麦「キヌヒメ」の栽培における被覆尿素肥料の全量基肥播種溝施用技術 小麦「キヌヒメ」の栽培において,シグモイド型30日タイプの被覆尿素肥料LPコートS30を窒素量13〜16kg/10a全量基肥播種溝施用すると,速効性肥料13〜16kg/10aを3〜4回に分けて施用する慣行分施と比較して,成熟期は同時期からやや遅く、稈長は長いが倒伏の発生は同程度で、穂数と千粒重は増加し、収量は多くなる。検査等級および子実蛋白含有率は同程度である。 広島県立総合技術研究所農業技術センター 5
小麦における肥効調節型肥料を用いた追肥全量1回施肥法  ○リニア型15日タイプの肥効調節型肥料(セラコートR15)と速効性窒素肥料を窒素量で1:1に配合した肥料を越冬後に追肥する施肥法は、2回目の追肥を省略しても慣行の2回の追肥と同等の収量、品質が得られる省力的な施肥法である。
 ○肥効調節型肥料を追肥で施用すると、肥料が地表面に施肥されて水分状態により窒素溶出が遅れるため、緩効度は溶出シミュレーションにより示されたものより短いリニア型15日タイプ肥料が適当である。
 ○主に硬質小麦においてタンパク質含有率を高めるには、越冬後の生育量が適正量確保されている場合には追肥時期を2週間程度遅らせることが有効である。
長野県農業試験場 8